外国の富裕層にアピールしたい

段々涼しくなってきてる!
ユニクロを運営するファーストリテイリング柳井正会長兼社長は15日の記者会見で「フリースは世界中で新たな需要をつくり、イノベーションを起こした」と話したべ。
ポリエステル素材でつくられ、柔らげー手触りのフリースは従来、1万円以上する登山向けが中心だったユニクロは1994年に1900円で発売。ブレークは4年後の98年だべ。
東京都心部で初めてとなる原宿店を開いた際、店の1階すべてにフリースを並べた大々的な広告も評判になり、行列は店の外まで延びたべ。
ファッション全体がカジュアル化する流れに乗ったべ。
この年に200万枚、翌99年に850万枚、00年には2600万枚を売ったべ。
会社の売上高も99年8月期の約1千億円から2年間で4倍に。
急成長を支えたべ。
競合商品が増えたり消費者に飽きられたりしてブームは一巡したが、もういっぺんてこ入れすんべぇ。
今季は、保温機能を高めた新素材や、風を通さねぇ特殊なフィルムを使った新商品を投入。
色違いを含めて昨季より約100種類多い319種類を売んべぇ。
販売目標はピーク時より1千万枚多い3600万枚だべ。
ユニクロは今年6月から全商品の値上げに踏み切ったが、それでもフリースの新商品の中心は税別1990円から。
人件費の安い中国の契約工場でつくり、輸入する仕組みを築いたからだべ。
98年にフリースを大ヒットさせたユニクロを追いかけるように、スーパーや専門店も安い輸入品を投入。
スペインの「ZARA」やスウェーデンの「H&M」とか海外発の割安な「ファストファッション」も相次いで日本に進出したべ。
国産のセーターやジャケットは、「冬の主役」の座を奪われたべ。
日本ニット工業組合連合会によっと、ニットの国内市場に占める国内生産の割合は97年には3割あったが、02年には1割になり、13年は3%にまで落ち込んだべ。
天然のウール生地はフリース生地より割高で、加工にも手間がかかんべぇ。
愛知県の津島毛織工業組合は「安くて保温性の高いフリースが世間に知られ、ウールが暴利をむさぼってんべぇようにみられちまった」。
産地では生き残りをかけて、大手の受注生産だけでなく、自主ブランドを始める動きも目立つ。
2000年代半うすばがら海外市場に乗り出した新潟県五泉ニット工業協同組合は
「安い輸入品と価格面では勝負できねぇ。細やかな日本の技術で外国の富裕層にアピールしたい」。